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『オムニバス・ジャングル』を作成するにあたって



 私はいったいどのような自然を求めているのだろう?
 これはジャングルを訪れるようになり、辿りついた疑問だ。
 最初は当然のことのように自然保護や環境問題に目を向けた。訪れたジャングルが瀕死の状況と言われれば、問題は何か、私は何をするべきかと思い悩んだ。だが、思い悩むことは決して楽しいことではない。ジャングルの中にいればどんなに危険な目に遭っても、楽しいと感じてしまうのに...。ジャングル・ライフを楽しみながら、何もできない自分に苛立ちを憶えて行く日々が続いていた。それは今でもあまり変わりない。
 同じように自然やジャングルが好きな人々との出会いも増えた。殆どの人は子供時代に遊んだ野山に郷愁を感じていた。彼らは口を揃えて、
 ”子供の頃はもっと沢山昆虫がいた。自然があった。あの頃は楽しかった。”
と話す。外国に行っても慣れ親しんだ子供時代の自然と見比べているようなところがある。私自身の子供時代も野原で昆虫を捕まえたり、小川で遊んだ記憶はある。しかし、それ程熱心に野山で遊んでいた訳ではないようだ。あまりはっきりとした記憶はない。
 そこで子供時代の自然と現在では何が違うのか、どのように変化したのか、日本人は自然とどのように付き合ってきたのか、ボルネオやマダガスカルはどのような歴史があるのか...と様々な疑問が湧き上がってきた。過去の歴史を知ることで未来のジャングルの姿を想像できるのではないだろうか?その疑問を調べ始めてからは、悲観ばかりしていた現状にも僅かな光が見えるような思いがした。
 このサイトでは、ジャングルで出会った動植物の紹介とこれらの調査記録を載せていきたい。歴史には疎いが、極力間違いのないように注意していくつもりだ。

◆調査中の項目

 ▼ 観光と環境破壊
観光によって得られるものは多いが、失われているものも大きい。私自身がジャングルに行くことでどのくらいインパクトがあるのだろうか?
 ▼ 猿の日本史
日本人はどのように動物と付き合ってきたのか、どのような動物観を持っていたのだろうか?私が一番興味のある猿との繋がりを見てみたい。
 ▼ 森の歴史
日本は森林に覆われた国で、森の文化を持っていた。熱帯雨林のジャングルとは異なる部分もあるが、共通する部分もある。森での生活や文化の歴史、そして失われたものを何だろうか?
 ▼ 日本と東南アジア
近代日本は東南アジアの資源を大量に消費している。いつ頃からどのように付き合い、現代のような関わりを持ってきたのだろうか?
 ▼ プランテーションの歴史
ゴム、バナナ、コーヒー、カカオ、オイルパームなどプランテーションの産物は日本の豊かな生活を提供してくれている。しかし、これが森林破壊の大きな原因にもなっている。いつ頃から始まり、現地にはどのような問題を引き起こしているのだろうか?
 ▼ 日系移民の歴史
日系ブラジル人との出会いから、私たちが失った日本の姿と、ブラジル人の姿を見た。彼らは異国の生活に苦労しながらも両国の良い面を多く持ちつづけている。国際化が進む中で彼らから学べることが多くあるのではないだろうか?
 ▼ アイヌと沖縄
東京で生まれ育った私は日本は単一民族で、日本語という一つの言語を持つと考えてしまう。しかし、アイヌや沖縄の人々は文化も言葉も大きく違う。また外国との関わり方も東京とは違っている。外国とどのように関わってきたか、日本をどのように見ているのだろうか?
 ▼ マダガスカルの歴史
動植物の固有種が多く存在し、アフリカでありながらアジア文化を持つ不思議な島。この島の魅力も、人口の増加、固有種の絶滅の危機、急速な観光化などで失われつつある。日本との繋がりや島の歴史から何が起きているかを見てみたい。
 ▼ 森の精霊・妖怪
ジャングルの中では時には不思議な体験をすることがある。それは精霊や妖怪だろうか?霊とは違うのだろうか?木や動物と話しができるのだろうか?

 調査のきっかけになったコメントを載せたが、調査中に内容が変わることもあるので、ご了承願いたい。


最終更新日 2001/9/13
『オムニバス・ジャングル』(The omnibus jungle) の写真について無断で転載、複製、配布などはご遠慮下さい。

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