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ジャングルへ行くまで



 私がジャングルへ行くまでの計画を紹介しよう。
 私の場合、日本からは航空券のみを手配する個人旅行。現地で主催されるツアーを使う場合はあるが、宿泊先やルートなどは殆ど現地で手配している。また、1996年から試行錯誤して計画を立ててきた結果でもあり、同じ国に行く場合でも状況が違えば、考慮する点も違ってきている。今後、更に変わっていくだろう。
 個人旅行の利点は全て自分の意向を優先できることだが、欠点もリスクも多い。特にジャングルは都市とは違い想像もできないような危険が数多く潜んでいる。特に初めて訪れる場所は、充分に下調べや準備をし、体調を整えて行くようにしている。今まではあまり大きなトラブルもなく楽しめる場合が多かったが、万が一、トラブルが発生した時には、充分なケアーを受けることなど不可能に近い。例えば病気や怪我をしても、近くに設備の整った病院などはない。そして病院に行くまでにどれほど時間がかかるかわからない。電話さえないところも多いのだ。


◆行き先の調査
 行く度にどれから調べるかは決まっていない。その時々で思いついたことから探っていく。結果的にはどちらを先にしても変わりはない。時期が合わなかったり、危険と思えば、まるで違う場所に決めたり中止もしている。
 日頃から国立公園、保護区、ツアーをガイドブック、ツアーパンフレット、インターネット、雑誌、テレビなどはチェックをしていることも大切。

何を見たい? どこに行きたい?
  • 動物、昆虫、植物など特定の種が決まっていれば、その生息地を探す。
  • その場所に生息する動植物もチェックする。
  • 候補地が複数あったときは見たい種以外の情報も参考にし、優先順位をつける。
  • 見たい種が現れ易い季節を調べる。現れ易い季節によって旅行の時期を決めるか、旅行時期にあわせた種を選ぶかを選択する。
  • 行きたい国/地域のジャングルを探す。
  • その国/地域の安全情報を確認する。民族紛争などが起きていたらゲリラがジャングルの中に潜んでいる可能性があるため危険。また、伝染病が流行している場合も危険。安全が確認されるまで待つか、別の場所を探す。

 ジャングルに関すること以外で、行き先の国/地域の歴史や日本との関わりを調べてみると、一層面白い。移民、戦争などの古い関わりも、現在の日本との関係に大きく影響していることも多い。興味があれば、例え帰国後でもお薦めする。

◆日程を決める
 大抵は大まかなものだ。
 まずは行きたいジャングルまでの交通や施設を調べる。場所により時間やコストがかかったり、ホテル/レストランの有無で予定は大幅に変わってくるため。
 次に最も行きたい場所と時期によってベストな場所を決める。ジャングルまで時間のかかる場所、特に雨季の時には奥地にあるジャングルを探す。これらは必ず最初の方に行くようにする。最後の方の日程を組むと、時間がなくなったりトラブルでジャングルから戻れず飛行機に間に合わないこともあるからだ。
 初めて行く国/地域は出来る限り乾季を選ぶ。国の状況もわからない上、雨季は危険が多いため。
 日程はいつも余裕を持つ。現地で得る情報やトラブルで予定が変わってくることも多いため。

◆予算、期間、宿
 予算は物価によって様々。基本的に貧乏旅行である。バスなどのローカルな交通機関を使い、屋台などで食事をすます。ゴージャスな気分は味わえないが、現地の一般的な生活を垣間見ることも、話しを聞くこともできる。
 期間は行きたいジャングルの数、興味、交通によって様々。私の場合、1つの国/地域のおおよその雰囲気を掴むのに1週間ほどかかる。それからジャングルの雰囲気を掴むのに2〜3箇所は廻りたいので少なくとも2週間以上の旅行期間はとる。
 宿は安いところを現地で探すことが殆ど。事前に予約したことは少ない。現地で探す手間を惜しまなければ、予約なしでも安宿に泊まれることが多い。

◆持ち物
 パスポート、現金、クレジット・カード、服、カメラ、フィルム、ライト、電池、薬、履きなれた運動靴/トレッキング・シューズ、レインコート、ノート、筆記用具など。キャンプする予定があればテントも。
 現地でも調達できるものは現地で。
 できる限り荷物は軽くする。(カメラ機材で、なかなか実行できていないのが現実だが...)

◆ガイドブック
 旅先に持ち歩くのは英語のガイドブック。小さな町や村の情報も載っているし、動植物の情報も多い。ガイドブックで使われる英語は慣れてしまえば難しくない。現地で人に聞くときも理解できる人が多い。
 日本語のガイドブックは主要な街から町への移動、宿泊や食事には便利。中には鉄道や長距離バスの時刻表まで載っているものもあり、きめ細かい。また、日本語の通じる場所、日本食、大使館など、日本人ならではの情報が豊富。私は事前にチェックして必要な情報だけをメモしている。

◆航空券
 安い航空券を探す。但し、現地到着時刻が夜にならないこと。夜に安宿を探すことは危険だ。また、ホテルの予約をしていても場所によってはホテルへの移動さえ危険な場合もある。


 トラブルにさえ遭わなければ、ジャングルは楽しい!そのためにも、事前の準備や現地での行動、判断が重要なことは、回数を重ねる度に思い知らされてきた。例え小さなトラブルでも自分が遭遇した時は、悔やんでも取り返しはつかなかった。

 もしも、ジャングルへ行こうと思ったら、まずは、どのくらいジャングルへ行きたいのか、何をしたい/見たいのか、じっくり考えて見よう。
 そして次のようなことも考えて見て欲しい。
 ・自分の体力/経験に見合った計画、日程を決めることができるだろうか?
 ・道に迷った時に引き返したり、天候/体調の悪い時に予定を変更するなどの勇気を持ち合わせているだろうか?
 ・いかなる時でも自分自身、同行者や現地の状況を冷静に受け止められるだろうか?
 ・自分の行動や判断決定に責任を持てるだろうか?
 ・ツアーを使う場合、決定及び出発までにツアー会社の担当者と納得の行くまで話し合っただろうか?
  私が現地でガイドを雇う時にはしつこいくらい話し合っている。応じてくれないガイドは雇わないことさえある。不信感を持つ相手とジャングルへは行きたくはないためだ。

 ジャングルは動物園や遊園地のようなところと違い、何時何が起こるかわからない。実際、私が同じ場所に何回通っても、毎回、違った経験をしている。その為、私の計画を参考にしてジャングルでトラブルに遭遇しても、私は一切の責任を負わない。
 ご自分で責任を持って計画を立て、実行しよう!

 厳しいことも書いてきたが、これからジャングルに行く人全ての幸運を祈っている!


最終更新日 2001/8/17
『オムニバス・ジャングル』(The omnibus jungle) の写真について無断で転載、複製、配布などはご遠慮下さい。

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